« 2005年10月 | トップページ | 2006年1月 »

2005年11月26日 (土)

ある本の(ロング)テールを測ること

ロングテールの大きさを推測することに関しての僕のこの前の投稿以来、このトピックに関して重要な議論がなされたようだ。出版業界は分析するのがもっとも難しい業界の一つだ。それはこの業界が余りに古臭いので、いいデータが入手しにくいということにも関連している。だが、ここはロングテールの潜在力が大きい業界でもあるので、知ってる限りこれについて議論する価値はある。

統計に関する質問で最も大きい2つは:

1) 本のテールはどれぐらい長いのか?
2) その大きさは、またどれぐらい大きくなりうるのか?

1からいこうか。O'ReillyのNat Torkingtonは、ヘッドに重きが置かれる本のビジネスに関して興味深い投稿をしている。重要な部分を取り出してみよう:

ISBNの93%の本は他の1,000より売り上げが少なく、全売上の13%を占める.(比較に、技術本の分野では85%の本が10%の売り上げを占める)

ロングテールの本はビジネスの13%しか占めないってことか?僕らは一般的にヘッドとテールの境目を、マーケットにおける最も巨大なオフラインの配給者の平均として定義する。このケースだと、100,000冊を抱える巨大なバーンズ・アンド・ノーブル(B&N)だ。Nielsen Bookscanによると、去年少なくても1冊売った本の数は120万で、100,000は実際にマーケットにある本の8%を占める。要は92%の本はB&Nに置いていないということで、これはまた1,000コピー以上売っていない本の数でもある。

これだけなら、僕はロングテールはビジネスの13%しか占めないと納得しただろう。だが違う。紹介したデータはNielsen Bookscanのもので、新しい本の売り上げしか数えていない。中古本が全ビジネスの8.4%を占めているのにも関わらず。ほとんどは紙のものだが、オンラインではロングテールを重視しており(特に絶版になった本は)、今最も成長している分野でビジネスの4分の1を占めている。現在の成長率でいけば、数年後には50%に達するだろう。

中古本を含めると、B&Nに置いていない本の売り上げは15-16%に達すると推測している--新本では13%、中古本では2-3%の割合だ(これは業界全体の数字で、アマゾンなどのオンライン小売店では20-30%だ)。

だが以前では手に入らなかった本が手に入るようになるに従い、これは上昇中だ。Tim O'Reillyがこの魅力的な投稿で指摘したように、絶版になった本の数は巨大だ。3,200万の本があり、そのたった4%しか刷られていない。図にするとこうなる:

3typesofbooks2

最近まで本が絶版になったら、それで終わりだった。だが今では、オンラインの中古市場、オンデマンド出版と、Google, Yahoo, Amazon, Microsoft, the Internet Archiveなどの本のスキャンニングにより本が消えるということは無くなりつつある。絶版のコンセプトは絶版になっている。その中の古い本は伸びつつあるテールの部分を肉付けするだろう。

(スキャニングするロボットはクールだ。ビデオをチェックしてみてくれ)

2つの疑問に対する質問が多少明らかになりつつある:

Q. 本のロングテールの大きさは?
A. 3,190万冊

Q. その大きさは、またどれぐらいになるか?
A. 今日:約15%。明日:さらにもっと。

原文へ

| | コメント (17) | トラックバック (1)

Googleのハロウィーン・コスチュームになること:プライスレス

これは嬉しかった。GoogleのAdSenseチームはハロウィーンのために300 footのロングテールで着飾った。Esther Dysonがこの写真を投稿した

googletail

原文へ

| | コメント (12) | トラックバック (0)

Long Tail Camp

Foo campは素晴らしかった。Bar campも良かったと聞いた。でもこんなものもあった...

Long Tail Camp

Long Tail Campはギークのためのオープンなイベントで、ビールを飲みながらロングテールとその活用について語ろう。
2005年11月11日

僕とは関係ない(実際これが真剣なものなのかすらわからない)。でも誰か知っている人がいれば僕にメールしてくれ。

アップデート:Eran Globenが書いている:

僕の名前はEran Globenで、Long Tail campのオーガナイザーの一人だ。誤解を解くために、Long Tail campは真剣でもありパロディーでもある。最初に僕らのブログ、Supr.c.ilio.usのこのポストでアナウンスされた。

それからコミュニティーから支援を受けて、面白いんじゃないかという意見があった。11月11日の深夜に最初のパーティーを設ける予定で、このミーティングが終わったら、みんなに知ってもらうため世界へ僕らの考えを伝えようと考えている。サンフランシスコ、ニューヨークとオーストラリアでLong Tail campを開催したら面白いんじゃないかと思っている。

Wikiは、インスパイアさせたり、組織化を助けたり、色々なキャンプからの経験を集めたりするのに役立っている。全て集まればもっと楽しくなるだろう。

興味を持ってくれて嬉しいよ。またこの素晴らしいミームを作ってくれてありがとう。

Eran Globen.
http://supr.c.ilio.us/blog/
http://hellonline.com/blog/

原文へ

| | コメント (9) | トラックバック (0)

ロングテールはどれぐらい大きくなる可能性があるのか?

Mediabistroで本に関するロングテールの大きさについて興味深い議論が行わたのでここで紹介したいと思う...

LTについての前のMediabistroの記事に答えるように、ある読者は次のように書いた

全ての本の売り上げの10%を占めるアマゾンの半分の本がロングテールだったとしても、彼らは実際の出版社の売り上げの5%しか占めない。たった5%だけではロングテールはマーケット市場としてそれほど重要ではない。違うかい?

公平な質問だな、特に僕らの分析がアマゾンの売り上げの4分の1しか占めなかったことを示した今では。じゃあロングテールは出版業界の2.5%しか占めないのか?

Mediabistroの読者の一人のRichard Nashはこれについてこう答えている:

"アマゾンの市場のシェアの数字は大体正しい。Soft Skullの数字もまた正しい。だが、ある本の2年目以降の売り上げでは、アマゾンは3分の2の売り上げを占めている。その売り上げだけじゃ大きい出版社が絶版しないことを避ける理由にはならないが、1年間で50もの本が消えてしまうインディー出版や大学出版にとってはそれだけで25,000ドル/年のプラスとなり、それはマージン無しにしては充分な売り上げだ。

"音楽の世界におけるロングテールの魅力は、デジタルダウンロードで中間コストがほとんどゼロだということだ:単なるデジタルコピーだからね!本はそれと比較すると高い中間コストがかかる;本を一つ追加するごとに1ドルかかる。でも現実的には、ある本の需要を予想し、例えば3,000本刷る。約1年後には大体もう普通の本屋には置いておらず、その本の価値はほぼゼロになる。その本にもう価値はない。

"だがそれらの実際に本は買い取られる!1年間に50冊だけかもしれないが、中間コストがゼロで!出版社にとってその売り上げは100万ドルで、利益は5%、上乗せで2万5000ドルが入ってくる。利益が50ドルから75,000ドルになった!

"これはロングテールによる短期の利益だ。だが限界がある:1年間に50冊のために再販させることはできない(その本のページ数が少なく一冊刷るのに2ドルぐらいしかかからない場合を除いて)。長期間の利益はリーダー側のテクノロジーが進歩した段階のeBooksで生まれるだろう。そうすれば本の中間コストは正にゼロになる。"

Richardは正しいが、それだけではない。特定の分野、例えばドキュメンタリーなど、ではNetflixのようなリテーラーがマーケットの大きなパイを勝ち取ることがある。例えば、NetflixだけでCapturing the Fridmansのアメリカでのビジネスの半分を占める。そして、さらにロングテールな側面が強い中古市場があり、これは全ての本の売り上げの8.4%を占める

今、音楽の分野ではデジタル音楽による売り上げは全ての売り上げの6%を占め、その中でロングテールのものは約30%だ。ファイル交換の世界ではわからないが、BigChampagneの統計を見ると、商業世界より遥かにもっとロングテール的だと推測できる。

業界によりオンラインの比率は変わるだろう。僕はメディアとエンターテイメント業界は近い将来全てオンラインに移行すると推測している。そしてヘッドとテールがバランス良く存在することになるだろう。だが食品などはほとんどオフラインのままで、テールは小さいままだろう。

全体を見てみよう。Jeff Bezosはよくオンラインのリテールはアメリカの全小売店の売り上げの10-15%を占めるだろうと言っている。今のところ僕らの計算ではその50%にもみたない。保守的に今は3分の1と言っておこう。

そうだとすると、ロングテールの潜在的な規模はアメリカの全小売店の33%, 10%, 3.3%となる。大した額に思えないなら、アメリカの全小売店の売り上げは3.9兆ドルだということを思い出してくれ(アメリカ経済の約70%だ)。それだけで1250億ドルだ。

レッスン:大きな数字の中の小さな数字は大きな数字だ。

原文へ

| | コメント (15) | トラックバック (0)

« 2005年10月 | トップページ | 2006年1月 »