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2006年1月 9日 (月)

テリー・セメル、ロングテーラー

terry_semel シリコンバレーで四年間過ごすと人間はこうも変化する。Yahoo!のCEOのテリー・セメル;究極のハリウッド男(元ワーナー、ディズニー、CBS)はロングテールに対する信念を持っている。今朝のCESのプレゼンテーションで、Yahoo!はビデオとモバイルサービスのセットであるYahoo! Goを発表した。Engadgetによると:

セメル:"Yahoo!のほとんどがコンテンツだ。約80%はみなさんに親しみのあるものだ、だが残りはテールだ..."

人々のモンタージュが出版社になる -- マドリッドの電車爆発以後の市民ジャーナリズム。

"人々は手を挙げて(そのコンテンツに対して)、私たちに広告をつけてもらうことができる、そうすれば出版社として効率的にビジネスをできる。これは全く新しい世界を生み出す。それをテールのコンテンツと呼ぶこともできる、私はユーザー主導のコンテンツと呼ぶことを好むがね。"

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"アルファ"製品サポートとしてのビジネスブロガー

なぜFortune 500はビジネスブログを持っているのか?理由は多々あるが、他の人達多くに影響力のある"アルファ・カスタマー"の一対一の製品サポートのチャンネルとして。

マイクロソフトのブロガーの手助けを借りてXbox 360/メディアセンターの問題を解決した経験は良い例になってると思う。iMedia Connectionのこの記事によると、最優良事例としてマーケティングのケーススタディになっている。

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ブロックバスター時代の10年の終わり (Part 2)

君らの数人は僕のこの前のブロックバスターアルバムの凋落についての投稿のデータについて余り理解して無かったみたいだね[訳注;ブロックバスター〜というのは大ヒットしたものに使われる]。二つのレスポンスをしておく;

1) トップに書いてあるように、これは現在進行中のプロジェクトのパブリックダイアリーだ。僕が集めたデータは、みんなが分析できるように自由に共有してほしい。もし僕の分析が気に食わないなら、自分自身で分析してそれも共有すればいいじゃないか。目的は、より良いデータを共同で集めて、僕の本か他のどこかで出版できるぐらいまで改良することだ。この全てはクリエイティブコモンズのライセンスで発表されているので、出典を明らかにする限り誰でもそれを使っていい。実際、USA Todayはそれをやったんだよ。

2) データでブロックバスターの時代がピークに達していることを示すいい機会になる。僕は他の人(本の出版の締め切りが無い人とか)が文献を探して、スプレッドシートを作り、結果をブログしてくれることを楽しみにしている。それまでの間、僕はできることをやるけど。

現時点では各年の業界の売り上げに対して、トップ150アルバムを標準化している段階だ。そうすれば単に年間の売り上げの比較以上のことがわかる。問題は1990年以前の業界の売り上げが見つからないことだ(1990年以後のやつはここだ)。誰か大体の数字がわかるかい?70年代から80年代にかけてのデータが数個しかなくても曲線を調整(calibrate)するのに役立つだから。

また、僕は別の使えるリソースを見つけた。1958年以降のゴールド(売り上げ五十万以上)、プラチナ(売り上げ百万枚以上)、マルチプラチナ(売り上げ二百万から一千万以上)、そしてダイアモンド(売り上げ一千万以上)のアルバム売り上げが載っているRIAAのデータベースだ。RIAAは1976年にプラチナアルバムが、1984年にマルチプラチナが、そして1999年にダイアモンドアルバムが出たと発表した。僕は各年のデータを入力し、四つのカテゴリーを一緒にして数字を集めた。今ではデータ自身が語ってくれるというだけではなく、それ自身が興味深いと言える。

hitalbums
スプレッドシートはここにある。

どうやって集めたかをちょっと言いたい。アルバムが上へいくに従って、ゴールド、プラチナ、マルチプラチナを獲得していく。よって単一のアルバムはこのようなチャートに何回も出てくる可能性がある。これがたくさんアルバムを売り上げた人達(マルチプラチナ)が多くなる80年代以降の曲線を高くしている。だが、それ程極端にはならない;業界の総売上は大体その上昇と平行する。

このマルチプラチナの過程の利点は、コメントをしてくれた人が僕の前の投稿で疑問に感じたことを見えるようにしてくれることだ;古いアルバムは、ヒットになるまで(今のアルバムと比べて)もっと時間がかかったのか?それは、このような分析をする時にバイアスがかかってしまう可能性がある。答えはノーだと言える。データベースを見ると、プラチナかマルチプラチナを獲得したアルバムのほとんどが、ゴールドを獲得してから一年以内でそれを達成している。よって、ほとんどの売り上げはリリース日より一年か二年以内になる。

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2006年1月 4日 (水)

"The Movies":残りの僕らにとってのマシニマ

[訳注;これも比較的古いエントリーですが、マシニマ関係なので翻訳しました]

the_movies ロングテール制作者のチャプターを終わって、今は映画制作のツールが本当に民主化された時何が起こりうるのかを調べるために、例としてマシニマを研究している。マシニマで抱く期待はピクサーを全ての家庭に置くことだ、GarageBandがレコーディングスタジオを全てのデスクトップに置いたように。まだそこまで行っていないが、近づいていることは確かだ。

マシニマとしてのFPS (一人称シューティングゲーム)の問題はパレットに色が少なすぎることだ、それはキャラクターとセッティング両方、そしてそれをどのように使えるかという点に関してだ。なぜヘイロー2の映画が海兵隊がエイリアンと戦うものばかりなのかには理由がある。Sims 2はゲームでありながらマシニマが扱いやすいリアルなセッティングを持った最初の例だ。その結果がThe Stragerhoodだ。だが、それでもコントロールするのが難しすぎで、あるシーンを準備するのに何時間もかかってしまう。

だから僕の子供と僕は、Black & Whiteで名声を博した伝説的なゲームデザイナーであるPeter Molyneuxの新しいゲーム/マシニマスタジオのThe Moviesを楽しみにしていた。僕らはThe Moviesを数週間プレイして、本当に素晴らしいと思った。

核として、The MoviesはSimStudioゲームで、ハリウッドのスタジオを作り、それをSimスタイルで経営しなければいけない。それだけでも楽しいが、本当に興味深いのは"Sandbox"モードで、ゼロから自分の映画が作れる。

たくさんあるセット、コスチューム、そして最高なのは事前にアニメ化されたミクロシーン("垂直に動け"、"体を発見する"、"バナナの皮で滑る"など)から選択でき、緊張度、ユーモアなどをコンテキストに沿っていじることができる。事前に設定された俳優を使ってもいいし、顔のモデリングツールを使って自分で作ってもいい。それからこれら全てをプロットとペースの補佐機能と共にストーリボードに並べる、そしたら"撮影"は終わりで、字幕としてダイアローグをタイプしてもいいし、ポストプロダクションをするスタジオで音声を録音してもいい。

これで楽しい時間を過ごせた、特に子供たちのお気に入りのThe Moviesの映画、Attack of the Space Chickens(キスの部分は無いがね)を複製することで。ちょっとキツいのはメインのゲームを1920年代から現在までプレイしないと、全てのコスチュームとセットをアンロックできないことで、僕らにとってちょっと大変だった。今の所僕らは1930年代中盤で、子供には魅力的じゃない普通の服に加えてゴリラとロボットのコスチュームをアンロックした。チキンのコスチュームがいつアンロックされるかわからないけど、家庭の円満のため早いことされてほしいね。

Lionheadには最初から全てのものが使えるスタンドアローンのSandboxバージョンをリリースしてほしい。多分チートコードでできるんだろうけど、僕が見つけたやつでは無理みたいだ。誰かいい方法知ってるかい?

今のところ、The Moviesがマシニマのブレークスルーになると思っているのは僕らだけではない。多くの人達がコメディや政治など自分自身の映画をアップロードしている。最近のフランスの暴動に対するコメントをThe Moviesを使って作ったフランスのマシニミスト(マシニマを作る人)に関するClive Thompsonの投稿を見てくれ。Cliveが指摘する通り"このプロジェクトの生のDIY精神はここ20年間に音楽で行われてきた全てよりパンクロックだ"。同意する:本当にこれには何か特別なものがある。

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マシニマ202(中級編)

[訳注;これは個人的に興味があるトピックだったので翻訳しました。マシニマについてはウィキペディアのこのエントリーをどうぞ]

nohud_2 2ヶ月程前、僕はヘイロー2で作られた素晴らしいCodex Seriesについて投稿した(それからCodex Seriesは賞をいくつか受賞したようだ)。Codex Seriesは長い間僕の子供のお気に入りの映画だったし、監督のAlexander Winnが親切にサウンドトラックのCDを送ってくれて、それも子供たちのお気に入りのCDになった。でもマシニマの素晴らしいところは、見ていると自分でも作りたくなるところだ。

そこで僕の八歳の子供と一緒にCodexのシーンを再現することにした。マシニマの複雑な構造を息子が直感的につかんでいたのには驚いた。例えばN人の俳優がいるシーンでは、N+1のプレイヤーが必要だということ、なぜなら一人はカメラの役割を担わなければいけないからだ(六歳の娘がその役割を担った;彼女が飽きたときには僕の足が代わりを勤めた)。またシーンで注意深く振り付けをしなければいけない--ヘイロー2ではキャラが素早く動いてしまうので、動きの全てを練習しないと、俳優がスクリーンからはみ出てしまう。

でも、最もトリッキーなところは中央の銃の照準を消すことだった。まともなマシニマはゲームのように見えてはだめだ、そしてディスプレイに表示されるものを消すことは重要な部分だ。僕らはGoogleで調べたが、どうやったらいいのかを見つけられなかったので、達人Alexander Winnにアドバイスを求めた。

これが彼が教えてくれたことだ:

照準か。説明するけど、実際やることよりちょこっと難しそうに感じるだろう...

最初の武器を持ちたいものにセットしてくれ、だが"地図上の武器"のセッティングにプラズマピストルを含むこととゲームタイプがAssault、OddballかCapture the Flagだということを確認してくれ。カメラマンと一緒に武器をプラズマピストル一丁と変えてくれ、それから他のスロットで2丁持ちにしてくれ(例えば一方のスロットにプラズマピストル、他のスロットにはSMG2丁ということだ)。

別のプラズマピストルへ向かいXを押しっぱなしにする(Y, Xではない!!!)、そうすると右手のプラズマピストルが交換される。銃を左手に移すと、片手それぞれにプラズマピストルを持つことになる。それをし終わったら、特別オブジェクト(爆弾、ボールかフラッグ)に向かいプラズマピストルを充電する。充電中にオブジェクト取ろうとする。両方捨てて一つのプラズマピストルのみにしておく。同じことをすると武器無しの状態になる。

注意:ヘイロー2エンジンで武器無しの状態は"不自然"、つまり銃の上を歩くと自動的にその銃を取ってしまい、同じことを繰り返さなければいけない。よって動くときには注意してくれ!

これがそうだ。あいにく僕の息子はそれ以上ヘイロー2の映画には深入りしなかった、なぜなら僕らはマシニマをするもっと簡単な例を見つけたからだ。だがそれは次の投稿に書く...

 

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興味深い記事のいくつかを紹介

[訳注;時間の都合でいくつかのエントリーの翻訳をしませんでした。面白いと思うものをピックアップしたので興味のある方は原文でどうぞ]

The Effect Of P2P Sharing Depends On Popularity
11.24 2005 "P2Pシェアリングの効果は人気度に左右される"
ハーバード大のPh.Dの学生の論文の紹介。P2Pのファイルシェアリングで売り上げを落とすのはヘッド(人気のある商品)だが、逆にニッチなアーティストは恩恵を受けるという内容。DRMは"一部"のアーティストだけに恩恵を与える。

The TV Broadcasting Buisiness Stinks
11.27 2005 "駄目駄目なTVブロードキャスティングビジネス"
TV局を所有している企業の株がここ数年ガタ落ちしている。

The Long Tail Of Time
11.28 2005 "時間のロングテール"
これは興味深いエントリー。原文の英語が割と難しいので、いつか翻訳するかも。ただ長くくどい。

おまけ
The Long Tail Of Cakes
12.20 2005 "ケーキのロングテール"
Wired編集部で作られたロングテールケーキ。なんか不味そうですが一見の価値あり。

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Q. ある業界が凋落しているのかをどのように見分けるか?

A. インサイダーやアナリストが公共の場で忍耐を失い始めたとき;

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ブロックバスター時代の10年の終わり

音楽業界がどれほど酷くなってきているかのデータを集めていて、オールタイムでベストセールスを記録した100枚のアルバムのこの使えるリストを見ると、その凋落ぶりを別の角度から見ることができる。リリース日を見て5年ごとにまとめた。データ自体が物語ってくれるだろう:
albums
もし君が自分で分析したいなら、このスプレッドシートを使うといい。

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マイクロソフトと検索のロングテール

元マイクロソフトの上級管理職に付いていた方(名前を使ってほしくないそうだ)が検索のロングテールについて興味深い見方をメールしてくれた:

ご存知の通り、検索エンジンのクエリーログはジップの分布を持つ(ランク*頻度=一定)。僕がBillG (ビルゲイツ)を含むマイクロソフトの上級エグゼクティブたちにこのコンセプトを示したとき、彼らは今イチ理解できなかったようだ。君のサイトのロゴと同じようなグラフを書くんだが、今イチ違うんだ。そしてX軸に問題があることに気づいた。グラフを見る人々はX軸の本当のスケールを理解できていないんだ。

君のロゴを見ると(黄色く示されている)ロングテールは赤い部分に比べて4, 5倍のように見えるだろ?実際、黄色い部分の積分(i.e. クエリー体積)と赤い部分のものを比べたらそうなる。でもX軸は線形スケールでは、ほぼ無限に右へ拡張して、いかなる図でもそれを表現できない。本質的に、ロングテールをグラフ/絵で表現するにはx軸をlog(対数)で表現しないといけない。でも、一般的な人は対数/指数関数のスケールを理解してない。

彼は最終的に小銭の山を使って曲線を説明する方法を見つけた。少数の高い山の小銭と一枚の小銭の列がドアの外、さらにホールの下へと続く小道を見える限り形成しているという具合だ。

彼はまた、この分布の結果を推測する簡単なルールを見つけた:

大雑把に言うと、クエリーの数を4で割ると一番人気のあるクエリーの頻度を得る、そして2で割ると測定期間中に一回しか起こらなかったクエリーの数を得ることができる。

最後に、ジップの分布がマイクロソフトにおいて予期しない場所全てに起こっていたことが分かった。

二つ目の例は外部の世界がWindows Crash Analysisと呼んでいるものに関してだ(内部ではWatsonかDr. Watsonと呼ばれている)。どちらにしろ、これがWindowsのアプリケーションがWindows XPでクラッシュしたときなされるダイアローグだ -- 警告が出てマイクロソフトに情報を送るように提案される。マイクロソフトではその情報をアプリケーション名、モジュール名、そしてクラッシュが発生した内部アドレスでインデックス化されたSQLサーバーのデータベースに蓄積する。2001年か2002年頃には、X軸にランク、そしてY軸に頻度を示したグラフと共にアプリケーションのクラッシュの全てを表示していた。内部ではこれは"Watson曲線"と呼んでいた、ゲイツの前でもだ。

そのカーブを見たとき、僕は微笑んだ、なぜなら見覚えがあったものだったからだ。チームの連中に頼んでlog-logでプロットしてくれと頼んでおいた。数日後、戻った時に僕はこう言った"ワオ、直線じゃないか!"僕は驚かなかった。みんなもうそれをWatson曲線なんて言わなくなっただろうね、なぜならジップ分布の一例に過ぎないんだから。

もっとこれについて知りたければ、現実の世界のジップ分布の例が集められる限り載っているこの驚異的なサイトをチェックしてくれ。

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確率論的な時代

325pxnormal_distribution_pdf_3 Q. 何で人々はWikipediaGoogleブログっていうもの全体に対して居心地の悪さを感じるのか?

A. なぜならこれらのシステムは馴染みにくい確率(統計)論的に動くからで、マクロスケールの最適化のためにミクロケールにおける完全性を犠牲にしているからだ。

Q. はぁ?

A. 正にそれだ。僕らの脳は統計や確率に基づいて考えることに慣れてない。僕らはある百科事典のエントリーが正しいか間違っているかを知りたい。僕らは賢い手(あわよくば人間の手)がGoogleが出した結果を導いているかどうかを知りたい。僕らは自分が読んだものが正しいと信じたい。

いわゆるプロ - 編集者、大学の教授、ジャーナリスト - があるモノを見せている場合、少なくても正確性を期すのはある人の仕事次第だということに僕らは気をつける。だけど、僕らは増々誰も手網を引いていないシステムに依存してきている;知性とは単に創発的(emergent)なものだ。これらの確率論的なシステムは完璧ではないが、時間や大きな数字に対して統計的に最適化されている。それらは大きくなり、サイズが大きくなるに従い改善されていくように設計されている。そしてミクロスケールにおける小さな傾きはマクロスケールにおける効率の代償となっている。

でも明らかに間違っているように思えるのに何で正しいってことがあるんだ?

ここで擦り合わせがある。この交換条件はなかなかわかりにくい。僕らが未だにダーウィンについて議論しているにはワケがある。そして、なぜJim Suroweickiのアダム・スミスの見えざる手についての本が、この偉大なスコットランド人の死から200年経った今でも、未だに驚くべきものであるのか(そして未だに書かれる必要があるのか)にもワケがある。マーケット経済と進化論は両方共、確率論的なシステムで、僕らほ乳類の頭には直感的にわかるものではない。頭のいい偉人がこれらに気づいて、株式市場からGoogleまで、現代の経済の基礎を築いた事実は僕らの頭のソフトウェアはハードウェアより早く進化したという証明に過ぎない。

確率論的なシステムはケビン・ケリーの言葉を借りると"out of control(コントロール不能)"だ。同名の彼の影響力のある本は、民主主義から鳥の群れまで、カオスに行き着くにつれ、エントロピーの矢印を逆転させているかのように見える例を次から次へと出す。この本は12年以上も前のものだが、今から何十年後でもまだ驚きを発見できるだろう。だが、それで正しいのだ。

ウィキペディアは"権威がある"のか?まぁ無いだろう。だが権威とは一体何だ?Britannica (ブリタニカ百科事典)は平均的に学位の高い人達のより小さいグループでレビューされている。もちろんブリタニカはウィキペディアに比べると無価値なものやでっち上げは少ないだろう。だが、どちらにしろ絶対信頼できるものではない;実際僕らが信頼しているよりブリタニカは遥かに欠点がある

ブリタニカの最大の欠点は切り捨てによるもので、(編集者に)委託されているという点ではない。いくつかのカテゴリーでは内容が薄く、多くのカテゴリーでは古すぎる。そして多くのエントリーが単純に無い - あるいは編集上の都合で入れることができない。今ではWikipediaは英語で860,000の記事を掲載している - ブリタニカは80,000でEncarta [訳注;マイクロソフトの電子百科事典]は4,500だ。これからもこの差はさらに広がっていくだろう。

確率論のシステムのいいところは群衆の知恵の恩恵を受け、結果、幅と深み両方を増大させることができるからだ。だが、それはミクロスケールにおける絶対的な確信を犠牲にするので、全てのエントリーを話半分で見なければいけない。Zephoriaがこの記事で指摘している通り、ウィキペディアは"情報の一次ソースであるべきであって、最後のソースであるべきでない。情報の調査のためのサイトであるべきであって、事実を確定するソースであるべきでない"。

同様のことが、どれ一つとして権威付けられていないブログにも言える。この投稿で指摘した通り、"ブログ(達)はロングテールであり、ロングテールの質やコンテンツの性質を一般化するべきではない--定義上ブログは変化し多様である"。だがそれらの集合体は主流メディア以上のものを提供する。何か決めつける前に、どれでもいいから二つ以上のブログを読むべきだ。

同じことが神にも不可解なものにも見えるGoogleにも言える。僕らが把握できないスケールの数学から自然と現れ来る故に、僕らでは理解ができないコネクションを作るGoogleは、恐らく間違いなくウェブの巨大な統計をDNAにしっかり巻き付けて、直感的には理解できない知能を備えて生まれてきた最初の企業だ。だからこんなに成功しており、誰にも止められないように見えるのだ。

Paul Grahamはこれを次のように美しく表現している

"Webには気性があり、Googleはそれに乗っかった。だから彼らの成功は楽に見えるのだろう。彼らは出版メディアのようにビジネスモデルを繰り返しながら止まっている代わりに、あるいはマイクロソフトのようにカスタマーに訴訟をおこし向かい風にタックルする代わりに、風に乗って航行している。Googleは自分たちのやり方を実現しようと力を加えようとしない。彼らは次何が起きるのかを見極め、時が来たらその場所へいるように準備をしているだけだ。"

Webは巨大な数字に支配されているアイデアの究極のマーケット場だ。Grahamが見ているものは統計学のよろめきで、巨大なシステムが理解できる唯一のロジックだ。もしかしたら僕らもいつか理解できるようになるかもしれない。

[アップデート:Nicholas Carrは信頼できるテクノ懐疑主義者のボスCliffor Strollの遺伝子を受け継いでいるのか、とってもクレバーで良くかけた返答をここに書いている。]

[訳注:梅田氏のNicholas CarrとChris Andersonのエントリーを対比させ、Web 2.0が嫌われる理由を考察したこのエントリーも興味深いのでどうぞ]

[訳注2:上のエントリーのトラックバックから辿り着いたこのエントリー。確率論的な世界に生きる人間の不安を鋭い感性で綴ってらっしゃいます。]

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AUTOHORNBLOWING

今週僕のデスクに朗報が三つ届いた;

  • ロングテールはビジネスウィークの"Best Ideas of 2005"の21個の一つに選ばれた。
  • 本の出版への期待感から(多分7月か8月のどちらか)、僕はSciFi magazineの"2006年、この人に注目"の一人に選ばれた(ベン・アフレックの一つ前だよ!)。
  • そしてGuardian UKがこの理論についての記事を書いた;

[訳注;前半大して重要じゃないので略]
20世紀のエンターテイメント業界がヒットとブロックバスターの時代だとしたら、21世紀は多様な見過ごされていたモノの時代だとアンダーソンは見ている。ロングテールはメディア業界とエンターテイメント業界に全く新しい経済モデルの台頭を可能にすると彼は予想している。

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ロングテールでお金を儲けるためのVCからのアドバイス

August CapitalのVC (ベンチャーキャピタリスト)であるDavid Hornikは、この長文の思慮深い投稿の中で、ロングテールの中でお金はどこで生まれるのかを説明している。彼は数えきれない程のロングテールビジネス計画を持ちかけられてきており、コンテンツ制作者よりアグリゲーターフィルターの方に分があると結論づけている;

アグリゲーターとはロングテールのコンテンツを出来うる限り集め、その"店"を人気のあるないコンテンツに関わらず、お決まりの購入箇所にするウェブビジネスである。タイプとしてはアマゾンやNetflixのような水平型、もしくはWantedList (ポルノのNetflix)やGameFly (ゲームのNetflix)のような垂直型がある[訳注:垂直型とはジャンル、セグメント分けされているもの、水平型とはGoogleなどの一般的なもの]。消費者にとってのメリットとしては、多様なコンテンツを探すのにいくつもの店を探さずに済むということだ。結果的に、アグリゲーターはそれぞれのコンテンツの(少ない)売り上げから見ると不釣り合いな売り上げを抽出することができる。そして制作者が売るのが簡単になった結果により、若干より多くのコンテンツを売るようになる一方、単純にそれらはAmazonやiTunesで売ることができるのでそれほど無名のテール部分から出ることは余りない。

フィルターはコンテンツ制作者、ホスト、アグリゲーターなどが急増する中で、僕らが興味を持っているものを探すのを簡単にしてくれるビジネスだ。フィルターの最も純粋な形は検索エンジンだ。だがコンテンツが無名であればあるほど、一般的な検索エンジンの効率は悪くなる。よって、私は検索効率を上昇させるようなテーマ別(ショッピング不動産雇用など)の垂直型検索エンジンの話をいくつも持ちかけられてきた。そして私は膨大なコンテンツからフィルターを手助けする賢い技術的なソリューションを見てきた(例えばPandoraは標準的な特徴に基づいたプロの音楽家の分析曲を使っている、またDeliciousFlickrはエンドユーザーのタグ付けという形を使ってバラバラのコンテンツを特徴づけている)。繰り返すが、これら種々のフィルタリング技術はエンドユーザーが無名のコンテンツを見つける手助けするかもしれないが、あるアーティストをメインストリームへ羽ばたかせるのに充分とは言えない。フィルターの恩恵を受けるのはエンドユーザーとフィルター自身であって、コンテンツ主ではない。

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