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2006年3月17日 (金)

ヒットアルバムの凋落

統計ジャンキー共へ;ヒットドリブンな音楽エコノミーの終焉のデータがこれだ。

1958年以降のゴールドディスク(50万以上)、プラチナディスク(100万-200万)、マルチプラチナディスク(200万-1,000万)、ダイヤモンドディスク(1,000万以上)について数週間前投稿したチャート;
hitalbums_1-1
皆さんは同期間の音楽産業の成長による歪曲効果を消した、総売上の比率でこの数字を見たかったみたいだね。Soundscanが測定し始める以前(1993年以前)の良い売り上げデータを入手したんで、傾向を明らかにするために多項式曲線で示されたデータを用意した;
hitalbums2_2
ここにスプレッドシート形式のデータがある。このデータ元のRIAAデータベースは素晴らしいので、時間があればジャンルごとの傾向や、売り上げ速度、ゴールドディスクとプラチナディスクとマルチプラチナディスクの内訳も調べてみたい。だけど僕にはそんなに時間はないので、みんなの宿題としよう。なんか面白いことを発見すれば、トラックバックしてくれ。

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"超大作時代の終焉"記事についてのレス

昨日の超大作時代の終焉についての記事に対してたくさんのコメントをもらった。データを追加すると共にいくつかのレスにコメントしよう;

まずこのデータのソースはBox Office Mojoだ。スプレッドシートはここにある。いつもと同様に、より良い分析をして投稿してくれればリンクする。

次に超大作に関するボックスオフィスのデータについての詳細が見たいという人たちがいたね。下に年ごとの傾向を見やすくするための直線回帰を含むデータを示している;
blockbustertrend_1
次に、アメリカだけの興行収入は、現在のほとんどの映画ビジネスの一部でしかないという指摘を頂いたが、その通りだと思う。しかしながら、アメリカの興行収入が海外での公開やDVDなどの他のビジネスへ大きく影響することからプロキシとしては使える。別の言い方をすると、超大作の映画館の収入がそのビジネス全体の売り上げの比率と連動する安全な指標だということだ。

最後に、現在はかつて無いほど音楽が溢れているという僕の確信にNat Dykemanは反論する;

レコード会社の売り上げは8%減少し、自分たちのCDはダウンロードされないと嘆いていた時期に、最大20%のCD枚数を静かに削減していた。
個人的感想だが、20%も減らしているのに売り上げが8%しか減少していないということは良くやっているのではないかということだ。

また僕が心配しているレコード会社のレンズを通した見方だ。MySpaceにはレコード会社でリリースすらされていない何千曲ものトラックが置いてある。CDBabyにはレコード会社とサインしていない何千ものバンドのCDが置いてある。Natはレコード会社とサインしたバンドだけなのか、全体のことを言っているのか、どっちなんだろう。もし前者なら意味が無い議論だ。

繰り返すが、ほとんどのバンドはレコード会社とサインしていない。音楽をディストリビュートする他の方法がある現代では、レコード会社と契約することがリスナーを見いだす唯一の方法ではない。だからこそかつてなく音楽に溢れているにも関わらず、レコード会社という狭い定義における"音楽業界"は縮小しているんだ。

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時間のロングテール

[訳注;古い記事ですが、面白いので翻訳]

なぜ一部のモノは他のモノより有名なのか?これにはもちろん理由がたくさんあるが、僕が着目しているのは、作品のアピール度の幅広さと時間についてだ。幅広い層にアピールする作品は、特定の層だけにアピールする作品より多く売れる。そして新作は旧作より売れる傾向にある。

僕の記事を読んできた諸君なら、ある人が作品に求める質は、売れる売れないかとは余り関連性がないということを僕が強調するんだ、と予測するだろう。実際、僕は万人向けではない特定の層にアピールすることを目的にした商品の方が、全ての人にアピールするようなものより、その層を満足させる傾向があると言ってきた(ニッチなブログやドキュメンタリー映画を思い浮かべてくれ)。そして、レコメンドされて話題になる旧作は多くの場合、時の"試練"を通過したものだ(いわゆる名作だ)。

通常の需要曲線では、ある作品が他の作品と一緒くたにされたランキングで埋もれてしまう。だが人気とは多次元の産物だ:アルバムのランキングを決定する要素は音楽の質以外に、ジャンルやリリース日、名声やバンドの国籍、他のアーティスト達との類似度なども含まれる。だけど、それらの要素は一次元的なランキングに埋もれてしまい一緒くたにされてしまう(人気についてはここでも話した)。

下のグラフは、需要曲線の下の方にある曲の人気を一次ファクターだけで示したコンセプチュアルなグラフだ。ご覧の通り、売り上げだけじゃある作品が人気がないのは、特定の層向けか、あるいはただ単に古くなっただけかを見分けることはできない:
mixed_1-1
もしこのグラフを二つに分割すると次のようになる(これはコンセプチュアルなものにしか過ぎない;マーケットが違えば別の形になるだろう);
3d_tail_3
象限で表現すると次のようになる(暗い部分=より売り上げが多い);
gradient_1
まだ、この二次元をどうビジュアル化すればいいのかに格闘している。蛇口みたいなものだと思うけど、実際のデータが無いので推測にしか過ぎない。

もし質を無視するなら、人気の度合いの式は次のように表すことができる;

売り上げ=アピール度の幅広さ/経過した時間

...アピールの幅広さは(全人口の)0 - 100%で、時間は1から無限大の値を取る。よって、作品のアピール度が大きく新作の場合、人気度は100/1=100となるというわけだ。もしニッチな作品で新作の場合は人気度は10/1=10となり、アピール度が大きいが古い作品(100/10=10)と同じぐらいの人気があるということになる。まぁ、単純化しすぎだが、出だしにしかすぎない。

難しいのは、ケビン・ケリーが”(当たり前だが)面白い事に、当初はアピールが限定されたものが、時間が経つにつれ人気が出ることがあったり(例えばミシシッピ・ブルースは間違いなく誕生した頃より今の方が人気がある)、逆に当初は人気があったものが時間の経過と共に人気が無くなっていくこともあるということだ(例えばオペラ)。”

数学オタクは色々考えつきそうだね。逆に、人気の多面的な要素をビジュアル化する良い方法を聞きたいと思う。

アップデート:もうちょっと考えてみて、次のコンセプチュアルなトポロジーを思いついた。実際のデータを噛み砕いて、僕の理論が現実とフィットするか見てみたいね;
3d_tail_4-1

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2006年3月13日 (月)

大ヒット時代の終わり、パート4

長い間更新を怠ってしまい申し訳ない。この二週間の間、スウェーデンの世界経済フォーラムにおり、モデレーターとしての役割にてんてこ舞いだった。それからは大ヒット時代の終わりについてのスピーチをするためにロスのEntertainment Gatheringに行っていた。そのスピーチで使ったスライドをみんなと共有する前に、本について少し話させてくれ。

本の原稿が終わったからといってこのブログを終了させるわけではない。その反対だ--本については既に終わりの段階だが、以前にも増してブログを続けたいと思う。ほんの数週間の間だけど...

アマゾンは既に本の予約を開始しているけど、表紙と副題は決定したわけではなく、数週間後には変更される可能性もある。ISBNは変わらないので、そのページからは安全に予約できる(予約してくれ!)。発売日は6月30日になるようだ。

さて、この投稿の本題に戻ろうか。大ヒット時代の終わりについてこの前投稿した記事は音楽にフォーカスしていた。でもEntertainment Gatheringでは映画に関するデータを追加した。次のようなものだ;

一見するとハリウッドではまだ大ヒットが生き残っているようだ;
top100_movies_1

もう少し深く分析してみよう。ボックスオフィスの売り上げは数年前にピークを迎えた;
boxofficedollars_1
もし映画館が料金を値上げしていなかったら、この数字はさらに悪いものになっていただろう。同時期に、一人当たりの映画館へいく割合を表したのが次のグラフだ(一定の集団に補正したもの);
boxoffice_percapita_1
一方で、トップ25のヒット作から上げられる売り上げは常に下がり続けている。制作費は上昇し続けているのにも関わらずだ(ここでは全興行収益に対してのパーセンテージで表している);
blockbuster_3
最終的に、大ヒット作の牙城であるハリウッドにおいてすらヒット作は力を失っている。音楽ほど顕著ではないけど、同じ傾向があるのは間違いない。これは映画の終わりなのか?それは違う--音楽が過去にないほど溢れかえっている現代のように、作られている映画の数は増えている。ヒット作の売り上げは減少したのにも関わらず。

みんなが音楽を聴かなくなったり、映画を観なくなったわけじゃない。様々な音楽を聴くようになり、様々な映画を観るようになったわけだ--以前のように同じヒット作に群れなくなったんだ。興行収入の減少は映画に対する興味が薄れてきたのではなく、DVDの台頭が原因だと推測している。同様に、街中で溢れているiPodの白いイヤホンが暗示しているのは、どの時代にも増して音楽が僕らの文化で重要な位置を占めているということだ。CDの売り上げが90年代中頃の水準に落ち込んでいようとね。

ここにヒット時代が終焉した後の音楽業界を考察した、デンバーの新聞の記事がある。キーセンテンス;

売り上げが減少しているが、歴史上かつて無いほどたくさんの音楽が制作され、聴かれている。

ヒット主義のレンズを通じて見たら、パラドックスだと感じるかもしれない。プロのミュージシャンは僅かだ。残りはただ楽しいからやる。普段は別の仕事をし、作りたいから音楽を作る。"楽しさ"からくるモチベーションを甘くみないほうがいい。

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大ヒット時代の終わり(パート3)

Sam GoodyやMediaPlayの名の下で800店舗もの店を運営するMusiclandが今日破産申請をした:"音楽や映画のマーケットの縮小と、巨大な小売店と音楽ダウンロードの台頭により我が社は財政難に直面した。"

かつては巨大な音楽ヒットマシーンであった他の小売店の運命を見てみるのもよいかもしれない:

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