今回ばかりレコードレーベルは正しいのか?
また邪悪なレコード会社が僕らを騙しているんじゃないかと推測されてしまうかもしれないけど、今回の努力にはアップルがそのone-size-fits-allの価格モデルを手放すことに対してはある程度意味はある。週末にかけて、ニューヨークタイムズ紙は0.99ドルの固定された価格に関してのレーベル側とアップル側の綱引きについての記事を出した。レーベル側はほとんどの音楽をもっと高く売りたいと思っている--一曲1.49ドル?--一方古いか無名のトラックはもっと安くなるかもしれない。
多様な価格を好む理由はたくさんある。初心者にとって、これはほとんどの場合、いろいろな商品や消費者のマーケットを最大化するための最も効率的な方法である。Barry Ritholtzが指摘する通り:
これは経済の原則だ:需要に幅がある商品は価格に対して非常に敏感だ。さらに、簡単に無料で手に入るもの(違法であっても)は価格上昇に対してはさらに大きな反応がある。
アップルは、まだ人々がダウンロードされる音楽にお金を払うことに慣れるまで、単一価格は単純にサービスの初期段階で必要なものだったと言っている。でも5億曲が売れた今では、その適合する段階は終わっている。よって進むべき正しい価格モデルはどのようなものか?
アップルとレーベルの間での論争の大部分は価格を上げる業界の取り組みに費やされてきており、それは間違いなく彼らの計画の大きな部分を占めているだろう。ここでは驚きが無い。本のために僕らが行ってきた調査はオンライン音楽ビジネスの大部分の中--トップ100,000ダウンロード内--で平均的なCD売り上げの3.5トラックしか占めていない。よってレコード会社はトラック単位で音楽が売られた場合のアルバムからは(全体の)利益として3ドル未満しか得ていない。これはCD全体の売り上げの半分未満にしか過ぎない(CDを製造し配給する物理コストを含めない限りだが)。アルバムモデルからトラックモデルは実際レーベルにとっては警告すべきことで、それを見るとなぜ彼らがオンラインの小売価格を上げたいのかが簡単にわかる。
でもそれ以上のものがある。レーベルは邪悪かもしれないが、(全員が)バカなわけではない。彼らは--アーティストについては対して触れないが--また多くの音楽の価格を下げることによる長所もわかっている。何十年間にも渡って、彼らは割引された名作から高価なボックスセットまでCD価格モデルを操作してきており、伝統的な小売店の間接費から解放された今、もっと実験したいのだろう。うるさいコメンテーターの数人はアップルが価格を0.99ドルに保つことについて励ましてきたが、多様な価格を提供することは究極的にはもっと消費者に有益な結果に導くという強力な理由がある。
理由は単純なロングテールの数学だ:ヘッドよりテールには遥かに多くの音楽があり、レーベルは一般的にヒットよりトップ1,000から外れたものに対して割引価格の実験を行いたがっている。それらのニッチはタイトルの数からすると現在手に入るCDのほとんどを占めており、それらは地味な売り上げしか叩きださないので、ヒットだけを置く傾向のあるCD小売店との摩擦を生みにくい。
アップルが三段階の価格を提供しているところを想像してみてくれ。1.49ドル、0.99ドル、0.79ドルだ(街阿木無く0.49ドルへと拡大するが、それより下はクレジットカードのプロセスなどの中間費用が現れ始める)。段階的な価格--金、銀、銅--は未だ消費者が理解するのに簡単で、需要の創出へ価値ある新たな断面を提供してくれる。
例えばRhapsodyは価格を半分の0.49ドルへ下げた時に、需要が三倍になった。そして何でも聴ける(all-you-can-eat)サービスの消費者あたりの平均的な使用量は、iTunesのようなダウンロードあたりに払う音楽サービスの5から10倍だ。それにサービスフリー音楽の潜在力を足してみると、既にアップルが道を敷いたポッドキャストとクリエイティブコモンズの元でライセンスされている音楽に拡張すると、商業音楽サービスのユーザー基盤を何倍にも成長させることができる。
iTunesが多様な価格を容認すれば、レーベルはCDで行っているようなことを行うことが想像できる:年代、人気度、ターゲットされたマーケットによって価格全体の幅を設定することだ。いくつかのレーベルは愚かにも全ての価格を値上げし、結果的には全体の利益を下げることになるだろう。でも賢いレーベルは、ブレイクさせたいバンド、古い音楽のパッケージの値下げ、そして特別なリイシューものやハードコアファンのための再発売で高い価格など、あらゆる種類の価格設定を試すだろう。それは彼らが小売価格が9ドルから18ドルまで広がるCDの世界で既に行っていることだ。
アップルは0.99ドルに価格を保つことで強欲なレコード会社から僕らを守っているのだと考えているかもしれないし、それは実際短期で考えると正しい。でも長いスパンでは、one-size-fits-allの価格は業界の経済を抑制し、市場を抑制することになる。もしアップルが多様な価格を提供すれば、遥かに高価なヒットを上回るたくさんのディスカウントされたニッチ/バックカタログの部門のおかげで平均価格が実際一、二年で崩れることを想像することは難しくない。
価格が自由に上がったり下がったりできる限り、僕は最終的にはマーケットの力が正しいモデルを見いだすと自信がある。そして全員と全曲についてどのモデルも正しくないということを彼らが確信することに関してはより確かに思っている。
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